矯正治療期間の生活
矯正中の生活上の注意
矯正治療を成功に導くためには、すべてを歯科医師まかせにするのではなく、患者さんも積極的に治療に取り組んでいただかなければなりません。歯科矯正は長期間かかる治療ですので、日常生活において注意しなければならないことがでてきます。
そこで矯正治療中に気を付けたいいくつかの注意点をあげました。
矯正治療中に注意すること
- 装置をつけた後
装置をつけた後、調整をした後は歯に力がかかりますので、数日歯が痛んだり、浮いたような感じがすることがあります。
ただこのような痛みは、4,5日で治まりますので心配される必要は全くありません。
ひどい痛みやずっと痛みが続いて引かないようならすぐにご連絡下さい。
- 食後の歯みがき
矯正治療中に限らず歯みがきは大切ですが、特に矯正治療中は矯正装置が入っているのでとりわけ重要になります。
歯の表面に凹凸のある装置やワイヤーがあるわけですから、食べかすがつきやすくなります。それらの汚れをきれいに磨きとらないと、プラークや歯石となり、虫歯や歯周病の原因となってしまいます。
せっかく歯並びをきれいにしても、虫歯になってしまったら元も子もありません。
口の中をきれいに保っていくことは、あなたの責任といえるほど重要なことです。
矯正治療への協力を確認する意味も含めて、歯みがきをしっかりしていただくお約束は最初にしていただきます。
- 食事
特に食事の制限というものはありません。ただ歯が動いている最中ですし、矯正装置の破損や変形を防ぐためにも、あまり硬いものやキャラメルのような歯にくっつきやすいものは食べないほうがよいでしょう。
食べ物は、小さくしてから口の中に入れるようにして、大きいまま、ムシャムシャ、バリバリと食べないようにしてください。
とはいえ、やわらかく甘いものばかりでは困ります。
栄養のことはもちろんですが、装置に食べかすがたまり、虫歯になる可能性があるからです。
- 勉強
特に支障はありません。
ただ装置をつけたり、調整をした直後は、歯に痛みを感じることがありますので、それに気をとられるかもしれません。
治療間隔は月に1回位ですので、多くの患者さんが、勉強やクラブ活動と両立して治療しています。
- スポーツ
たいていのスポーツは問題ありませんが、球技(サッカー、ラグビーなど)や格闘技(ボクシング、柔道、レスリングなど)のように顔面に強い衝撃を受ける可能性のある種類のスポーツは当然注意が必要です。
矯正装置が壊れたり、外れたりするだけではなく、装置で唇や口の中を切ってしまう事故につながる危険性があります。
十分に気を付けてこれらのスポーツをされるか、歯をガードするマウスガード(スポーツ時の衝撃から口、歯を守る装置)がありますので、それをお勧めします。